最近の日本経済はアベノミクス効果もあり、回復傾向にあります。
リーマンショックや、東日本震災の影響から景気が低迷しており、先送りされていたIT投資を再開する企業が増え始めました。
そのため、IT企業自体の業績も少しずつではありますが回復する動きが見られています。そんなIT業界の中でも群を抜いた勢力は業界内唯一の売上高1兆円を誇るNTTデータで、圧倒的な首位独走態勢です。IT業界売上高シェアランキングなどを見ても二位との差は歴然。シェアの割合においては全体の4分の一に迫る勢いです。その他ランキングに入っている企業で、より身近だなと思うのはNECでしょうか?パソコンや携帯などのメーカーとして目にする機会も多いと思います。といっても私のパソコンのメーカーがNECで、私は毎日のように見ているので、身近に感じるだけかもしれませんが…。その他のよく耳にする企業といえば、野村総合研究所や大塚商会、伊藤忠テクノソリューションズなどですね。
しかし、やっと景気が回復しつつあるIT業界に思わぬ逆風が吹いているのです。それは「クラウドコンピューティング」です。”クラウド”という言葉は一度は聞き覚えのあるかたが多いのではないでしょうか?要するに膨大なデータをインターネット上で管理するというものです。一般企業にとって、このクラウドはコストが安く、かなり便利なツールなので、これから更に普及が進んでいくと思われるのですが、このクラウド、IT企業側からすると、システムの依頼が減少したり、単価の下落が予想されたりと、デメリットが目立つのです。一度は回復期にあったIT業界も、今後のクラウド化や、システム開発の伸びの停滞などで厳しい時期を迎えるかもしれません。